台湾在住の日本人ならおそらく誰もが感じている〔本当に美味しい和食が食べたい〕問題。台湾の少し甘いお味噌汁も、甘酢が気持ち多めの酢飯も、嫌いではないし、むしろもう全然口が慣れたので美味しく感じるけれど、やっぱりホッとため息がつけるようなソウルフードが食べたいとたまに感じたりはするわけで。
〔初魚〕はそんな願いを叶えてくれる台北でも貴重な日本食料亭の一つ。とてもコスパが高い為、台北在住の日本人だけでなく、日本から観光に来られた方が行っても満足してもらえるようなお店です。予約が取りにくいことでも有名なお店ですが、後半で予約方法やシステムについても紹介しますので、見ながら予約に是非チャレンジしてみてください。
鮨料亭〔初魚〕のお料理紹介
小鉢とお寿司
〔初魚〕の料理は全て季節のコース料理となっていて、日本から取り寄せたお野菜や海鮮、お肉のほか、台湾ならではの食材をふんだんに使用したなんとも贅沢な内容となっています。こちらはA5ランクの神戸和牛、元々のコース料金のプラス500元で楽しめるプレミアムなメニューの一つです。その時期に旬の食材を使用した料理が楽しめるので、毎回新しい発見がありそう。参考として私たちが訪れた夏季のコースメニューを一部紹介します。
お寿司はひとネタずつ丁寧に板前さんが握ってくれます。酢飯の味も日本のお寿司そのものでちょうど良い感じ。中とろや光り物、鯛などの白身魚が合計で5つほど出てきます。付け合わせのお漬物も美味しくて満足。ちなみにお寿司とお寿司の間には小鉢が出てきます。料理が提供されるスピードも調節されていて、お話を楽しみながら食事をするのにぴったりな時間配分という感覚。
こちらは日本産の大ぶりな生牡蠣をこんがりとソテーして、酢味噌を乗せた小皿。日本では、牡蠣と酢味噌を組み合わせることがあまりないので、とても斬新な発想ですね。そして牡蠣と酢味噌がとても合うなということが発覚いたしました!
台湾ならではのイカのすり身団子は目の前でつみれにしたものを揚げてくれます。こちらも日本から空輸でやってきたという揚げたてのシシトウ様と一緒に頂きます。和食の中にもこのように少し台湾を感じるメニューがあるのも〔初魚〕の魅力の一つです。
今回紹介していない料理もいくつかあるので、コース料理の種類としてはとてもバラエティに富んでいて、一つ一つは少量ですがお腹も満足になる分量です。
夏季のメインコース
調理前にメインコースの食材をわざわざカウンターまで持ってきてくれるというサービス精神が粋。こちらは松葉蟹で、本日の大トリメニューとなります。蟹味噌がこれでもかと乗っかっていて、口の中でまろやかに溶けていく瞬間はまさに至福のとき。「台湾で色々辛いことがあってもここまで頑張ってきてよかったな」と言う走馬灯が一瞬見え隠れするほどです。控えめに言って天国です。
その他にも、高級素材が惜しみなく登場します。アワビは柔らかく煮込まれていてとても上品な味付け、噛めば噛むほど味が滲み出てくるのでワクワクが止まりません。
締めの一品
締めの一品は土鍋でいい感じに炊き上げられたホタテの炊き込みご飯!土鍋一つ分くらいペロリと平らげられそうなほど会の旨みがご飯に染み込んでいて美味でした。何を食べても美味しくて、量もとてもお上品な感じでございました。
台湾のお味噌汁って甘いんですよね。多分みりんを入れて作っているからかなと思うんですけど、甘党な人が多い台湾ではこれが普通で。それはそれで私は好きなんですが、でも心の底からほーっとため息が出るしょっぱいお味噌汁、やっぱり好きです!こちらで出されたお味噌汁は白味噌で甘くない日本のお味噌汁です。魚のアラが入っていて出汁が効いています。
自家製の甘味でフィニッシュ
和食の料亭ですが、こちらのパイナップルチーズケーキも繊細な甘さと酸味で幸せな気分になれました!もちろんこちらもお店オリジナルの手作りケーキです。
〔初魚〕の予約方法とシステム
〔初魚〕の入店に関するシステムと予約の取り方が少し特殊なのでこちらで詳しく紹介していきます。公式HP上から予約可能なので、中国語が苦手な方でも時間をかけて予約することが可能です。
※予約の際には、台湾国内の電話番号と銀行口座が必要となります。
〔初魚〕のHPに飛ぶと、店名がいくつか並んでいます。今回、私が訪れたのは一番目に書かれている〔初魚料亭〕です。鉄板焼きの系列店もあるのでお寿司が食べたい場合はお間違えないよう。下に書かれている訂位須知とは、予約の際の注意事項です。そこには以下のように書かれています。
夕方(17:30〜と19:30〜の二回、各2時間)
※昼と夜で提供されるコース内容は同じとの事
営業時間:毎週月曜〜日曜
座席数:9席
コース金額:1,100元+サービス料金10%
貸切人数:8人以上の予約、最多で10人まで
貸切料金:一人2,200元〜
支払い方法:ATM振込、もしくは店頭にて支払い

その後下のような画面が表示されるので、轉送驗證碼をクリックして4桁の承認コードを受け取りましょう。入力後、予約画面が表示されます。
人数はおひとりさまでも大丈夫です。ただ、当日もしくは翌日の貸切をご希望の場合は、電話にてご相談くださいとありますのでご注意を。下一步を押すと、予約内容の確認及び注意事項が表示されます。
注意事項に関しては、関連のありそうな部分だけ、翻訳したものを載せておきますね。
※ご予約日の三日以内に申し込みされた場合:翌日の深夜24時までに銀行振込、もしくは店頭にてお支払いください。
※ご予約日の三日以上前に申し込みされた場合:三日以内にお振込、もしくは店頭にてお支払いください。4. 予約確定後、人数分の食材を日本から取り寄せていますので、ご予約の三日前より日程、人数などの変更、予約の取り消しや返金対応は受け付けません。
7. ご予約時間の10分後までお席の確保をさせていただきます。それを過ぎますとキャンセル扱いとなります。なお、返金対応は致しかねますが、準備していた食材(調理前の状態)をお渡しすることは可能です。
5. 10歳以下のお子様のご入店はお断りさせていただいておりますので、ご了承ください。6. 酒類をお持ち込み希望の場合は、提供させていただきますお猪口につき各110元頂戴いたします。
今回私たちは、大吟醸を持ち込みしました。お店に預けておくと、冷やして出してくれるのでありがたいですね。お店には、お酒の用意もあるので、持ち込まなくてもアルコールを注文することはできます。
まとめ
〔初魚〕の素晴らしいところは、日本で食べたら1万円はしそうなメニューが約4000円ほどで楽しめるというコスパの高さでしょうか。板前さんも気さくな方で、料理について色々と教えてもらいながら食べるのでとても良い時間を過ごせました。ちょっと贅沢な料理が食べたいなんていう日には是非予約をして行ってみてください。

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